ぐーやんのウイスキー道

ウイスキー初心者の私がウイスキー道を歩むブログです

シグナトリー オスロスク 12年 2008

初シグナトリー

以前の花と動物飲み比べで一番好みだったオスロスクをボトルで購入しました。
正確に言えば飲んだのは花と動物シリーズの10年ですが、ネットを見ていると12年物がシグナトリーから発売されており、熟成年数が長いほうが美味しいのではという考えからこちらを購入しました。

ボトラーズに対する憧れだったり、花動より3000円ほど安いというのもこちらを選んだ理由です。

テイスティング

AUCHROISK 12yo alc43%

:暗いゴールド
:ほのかにウッディ、白ブドウ、干し草
:白ワインの酸味、苦み。時間経過でダークチョコ。
ボディは中程度でフィニッシュにクリーミーな甘み
加水すると一気に香りが甘くなる。ウッディとブドウが広がる

ストレートで

ロック:舌触りがクリーミーに。
ブドウがふわっと立ち甘みが強まるが余韻はビター。
鼻から抜けるウッディ。

ロックで

水割り:少しの甘味と青い苦味が鼻を抜ける。
1:3で作ったが香りも弱いので、トゥワイスアップ以上の加水はあまりお勧めできない。

水割り

感想

今回のボトルは白ワイン的なブドウの甘い香りと酸味のある味わいが特徴的でした。
加水で甘い香りが広がるとともに苦みが抑えられたので、ロックが飲みやすくて好みです。

以前飲んだ花動はベリー系の甘さとコーンのような香ばしさが印象的だった為、このボトルを飲んだ時は少し驚きました。
同じ原酒で熟成年数も2年しか変わりませんが、この差を生むのは樽か水かはたまた熟成年以外同じなのか。
気になります。

ボトルの作り手がなぜこの味を選んだのか、想像するのも楽しいですね。

花と動物10種飲み比べ

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最近のウイスキー事情

記事を書くのが久しぶりになってしまいました。

ここ1.2ヶ月ほどはピートの効いたウイスキーを中心に飲んでいたのですが、
細かいことは分からんがガツンときて美味い!
といった感じで飲み進めていた為、何を飲んでも違いが分からなくなっていました。

そのため、ここらで一旦ピートから離れて、しばらくは繊細なウイスキーをメインに飲みつつテイスティング能力を高めていきたいと思います。

あのシリーズを

繊細なウイスキーと聞いて頭に浮かんだのが、UD社の花と動物シリーズでした。
UD社が所有する蒸留所から特定の銘柄・特定のビンテージのボトルが選ばれたもので、ボトルのラベルにはそれぞれの蒸留所に馴染みの深い花や動物がプリントされています。

マイナーな蒸留所が多いので以前から飲んでみたいと思っていましたし、そもそも花と動物なんてかなり繊細そうなネーミング。

ネットで調べると量り売りで10銘柄のセットが販売されていたので即購入。
飲み比べてそれぞれの違いを味わいます。

銘柄紹介

今回購入したセットには、
ストラスミル12年
ブレアアソール12年
マノックモア 12年
リンクウッド 12年
グレンロッシー 10年
オスロスク 10年
インチガワー 14年
グレンスペイ 12年
ベンリネス 15年
ティーニニック 10年

の10銘柄が入っていました。
花と動物はラインナップが増えたり減ったりした結果、今は26の蒸留所で構成されているようです。
現在入手できるボトルは何種類あるのか…。

それでは飲み比べていきます。

テイスティング

ストラスミル 12年
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色:琥珀
香:リンゴ、黒糖、シナモン。
味:甘さが強く、時々シナモンがピリッと顔を出す。余韻はスパイシーで長い。加水でほんのりオレンジ、口に含むと胡椒。

ブレアアソール 12年
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色:にぶい琥珀
香:香り立ちが強い香りはパウンドケーキ、甘く香ばしい。硬く詰まったモルト
味:マロンクリームと黒糖。生姜。余韻は短い。ナッツ。

マノックモア 12年
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色:麦わら、薄いレモン
香:草、薬品。
味:はちみつ漬けレモンとシナモン。苦みと甘み。味わいに厚みを感じる。余韻は甘く長い。

リンクウッド 12年
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色:淡い金色
香:白い花の香り
味:コク。麦。花のような華やかな甘さ。

グレンロッシー 10年
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色:淡い金色
香:麦、草。甘く爽やか
味:味わいはドライでスパイシー。舌に残る苦み。それでいてすっきりした甘みとバターのようなまろやかさ。余韻はビター。

オスロスク 10年
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色:透き通った黄色、ハチミツ
香:ベリー系、アイスのコーン
味:リンゴ、ベリー、非常に甘くフルーティー。余韻が甘く細い。少しドライ

インチガワー 14年
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色:ゴールド
香:青りんごと柑橘の爽やかな甘い香り。
味:潮とクッキー。余韻はじんわり長く苦い。複雑でいろんな要素を感じる

グレンスペイ 12年
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色::透き通った黄土色
香:グラスに注いですぐ香りが広がる。杏仁豆腐、甘い麦。
味:柑橘と麦。甘い。余韻はスパイシーで長い。

ベンリネス 15年
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色:シロップ、オーク、ピート。
香:オーク、スパイシー、焦げた胡麻
味:余韻は甘くてドライ。あまり長くない。

ティーニニック 10年
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色:薄い金色
香:草系の香り。ミント、リンゴ。
味:甘くドライ。薬品、針葉樹。奥にピート、リンゴ

感想

今回、オスロスクが1番のお気に入りでした。麦やベリーの甘味とバターのような舌触り、余韻まで甘さが残るのがポイント高かったです。

逆に草やハーブ系の甘みを持つウイスキーが苦手というか、苦味を連想してしまいあまり好みではありませんでした。香り自体は好きなんですけどね。

花と動物、いいですね。どれも甘く華やかで、草系・麦系・フルーツ系の3通りの甘味を柱として、潮やウッディ、バターなどの特徴をそれぞれが持っていました。
また飲み口が似ているウイスキーでも、余韻が一方は甘く、一方はビターだったりするのが面白かったです。何がこの差を生むのでしょうか。

ウイスキーのブラインドテイスティングに初挑戦してきた話

f:id:guyan_whisky:20211027232959p:plain 今回はウイスキーのブラインドテイスティングを初体験してきたので、忘れないように反省を含めて記録していきます。

ブラインドテイスティングは友人とひっそりやってみた、とかではなく、
お酒の美術館 四条室町店の開店1周年イベントが開催されていたので、それに参加した形です。

5種類のボトルからランダムに選ばれた2つのボトルを当てる形式で、当てた数に応じて景品が貰えます。
参加費は2000円。

ここはアイラモルトに力を入れている店舗なので、
ブラインドで出されるのがアイラならピートの香りで分かるんじゃないかと考え挑戦してきました。

選択肢

選択肢は
アードベッグ10年
ラフロイグ10年
ボウモア12年
カリラ12年
ブルイックラディ クラシックラディ

の5種類でした。(写真撮り忘れ)

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注がれた2杯
この中からグラスに注がれている2銘柄を当てるわけですが

アードベッグ:甘さとピート
ボウモア:舌触りと磯っぽさ
ブルイックラディ:ほぼノンピート
カリラ:いつも飲んでる。出汁っぽいピート
ラフロイグ:カリラに近かったような?
といったイメージで、
上3つなら安心、下二つが来たらマズいかもしれません。

回答は紙に書いて店主に提出し、答え合わせしてもらいます。

いざ実飲

左のグラスに鼻を近づけると爽やかなリンゴ。
これはブルイックラディだと即断。
ピートが感じられないので結構自信あり。

右のグラスをからは出汁や土を感じるピート。
味もカリラっぽい。けどなんか違う気もする…。
ラフロイグってこんな感じだっけ?
正露丸どこ行った?

許可を得てラフロイグのボトルから香りを嗅いでみるもののあんまり分からない…

迷ってもしょうがないし左をブルイックラディ
右をカリラと書いて提出しました。

しばし待たれよ

…とはならず、迷っていた私にアドバイスをくれるおじ様が。

おじ様「回答を見せてもらったんだけど出すのはちょっと待って。
こういう時は色を見ると違いが分かりやすいよ。

あと、カリラはジョニーウォーカーに使われている。
万人受けする飲みやすさを持っているというわけだ。

しかしラフロイグはほぼブレンデッドウイスキーに使われていない。
つまりカリラより癖が強いはずだ。

いつもカリラを飲んでいるのなら、
それより癖を感じるかで判断してもいいかもしれないね」

ありがとうおじ様。
そこまで止めるならカリラじゃないんですね。

お「まあ酒飲みからすればどっちも飲みやすいけど笑」
どっちなんですか?
書き直さないほうがいいような気が。


ラフロイグと書き直しながら右のウイスキーを飲んでいると、だんだん海苔っぽいものが。
いつものカリラからしない香りがじんわりと感じられるように。

時間をおいて香りが開くのを待つのが正解でしたね。
急いては事を仕損じる。
時間制限が無いのですから、もっと落ち着いて答えを出すべきでした。

左をクラシックラディ、右をラフロイグ10年と記入し、店主に提出します。

結果発表

店主から結果発表してもらいます。
主「1番は…ブルイックラディです。」
ひとまず安心。

主「2番は…ラフロイグ10年でした。」
ありがとうございますおじ様。
おかげで景品が貰えます。

景品は次回以降のお会計で使える無料券(2000円まで)でした。
ジョニ青あたりのお高目なブレンデッドを
飲むのに使ってみましょうかね。

この後もスクラッチイベントやモリソンのマクタラ'sを飲み比べて楽しんでました。

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グレンモーレンジクラッチの景品

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マクタラ テラ&マラ

感想

もっと五感を使ってウイスキーを味わわないといけませんね。
今まで香りばかりに気を取られていましたが、
色や粘性もウイスキーの特徴の一つです。

協力のあったおかげですが、2問とも正解できてうれしいです。
昔飲んだラフはもっと正露丸を感じた気がするんですが、良くも悪くも今回は感じられませんでした。

強烈なピートからでも香りを感じられるようになってきましたが、その精度はまだまだですね。
これからも精進いたします。

久々のバーとオロロソシェリー樽

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待ちに待った緊急事態宣言の解除。
6月からバーに行けていませんし、ずっとこの日を楽しみに待っていました。

今回はまだ飲んだことがない蒸留所のボトルを飲むことに。

テイスティング

THE WHISTLER 10years
ザ ホイッスラー 10年
樽:バーボン樽8年+オロロソシェリー樽2年
abv:46%
香:アプリコット、黒糖、奥からミント、ほんのり枯草
味:濃い甘さ。プルーン、レーズン。

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ホイッスラー 10年

アイリッシュウイスキーをまじめに飲んだことがないなと思い、1杯目に注文しました。
こういう黒糖みたいな濃く甘い香り、結構好きです。グレンファークラス10年も似たような香りだったなと。
シェリー樽からくるレーズンの甘さに加え、アイリッシュらしいフルーティーさも感じられて非常に美味しかったです。


GLEN SCOTIA 2000 BOURBON BARREL #407
ANNIE HALL BAR 5th ANNIVERSARY
樽:バーボン樽
abv:56.7%
香:バニラ、若い青草、黒糖、みかんの筋
味:度数高くずっしり甘い。塩キャラメル、アプリコット、じんわり潮。余韻長く甘い

飲んだ後の水が少ししょっぱい

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グレンスコシア ANNIE HALL BAR 5th ANNIVERSARY

2杯目はグレンスコシア。
キャンベルタウンモルトとしてよく耳にしますが飲むのは初めてです。

こちらは京都駅前アニーホールバーの5周年記念ボトル。 同店店長の辻氏が現地蒸溜所を訪れ、所長のイアン・マカリスター氏と共にセレクトしました。 ノンピートモルトを使用しファーストフィルのバーボンバレルで熟成。 2000年7月7日蒸溜し2019年12月に総数213本ボトリングされた超希少なシングルカスク
参考: https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000000563

世界で213本しかないボトルに出会えたことに感謝。

香りからは甘さと共に若草の爽やかさや苦みを感じます。
口に含むとドスンと甘み。さすが56.7%。
初めは塩キャラメルのようなこってりした甘みでしたが、だんだんアプリコットのようなフルーツ感のある甘みに変化していきました。

終わりにかけてじんわり潮が抜け去り、その後長く甘い余韻が続きます。

終盤に来る潮のほんのり具合がグッときました。
とっても美味しかった。


JURA SUPERSTITION
ジュラ スーパースティション
樽:シェリー樽フィニッシュ
abv:43%
香:枯葉、銅、シェリ
味:レーズン。飲んだ後鼻から抜けるピート

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ジュラ スーパースティション

ほんのりピートが効いたものを飲みたいと思い、アイランズでピート弱目なものを注文するとこちらを出していただきました。

香りを嗅いだ瞬間に枯れ葉のようなシェリーを感じます。
シェリーにも何パターンかありますが、これはあまり得意ではないかも。ダルモア12年が似た香りをしてましたね。

時間がたつと香りが柔らかくなり、ずいぶん飲みやすくなりました。

香り同様味わいにもシェリーの特徴がでており、非常に甘くておいしいです。ピートはほんのりと。


ブールバルディエ(ウイスキー版ネグローニ)

リキュールの甘さとオレンジピールの苦み、バーボンの甘い香りが合わさって非常に美味しい。
氷を包丁で切る瞬間を初めて見た。

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ブールバルディエ

カクテルの注文は初めてで、ロングカクテルとショートカクテルがある事すら知りませんでしたが、マスターに教わりながらなんとか注文。

ウッドフォードリザーブを使ったカクテルを注文すると、こちらを出していただきました。

めちゃくちゃ美味しい。甘いカクテルですがオレンジピールの苦みが全体を引き締めつつ長く残るので、飲んだ後も爽やか。 ウッドフォードリザーブの甘い香りも感じられ、非常に美味しかったです。

感想

舌の経験値が溜まってきたのか、似た特徴を持つウイスキーの記憶を引っ張り出せるようになってきました。

似た香味のウイスキーには共通の構成要素があるでしょうし、逆に言えばその要素からウイスキーの味わいを予想することもできます。

今回ですとオロロソ樽での熟成が黒糖のような風味を生むことが予想できますし、そこからオロロソ樽で熟成されたウイスキーは自分にとって当たりボトルになる可能性があると予想できます。

もっと色んなウイスキーを飲んで経験を積んでいきたいです。

ウッドフォードリザーブ ウィート

f:id:guyan_whisky:20210927161318p:plain 今回はウッドフォードリザーブ ウィートを飲んでいきます。
ウッドフォードリザーブは私が大好きな銘柄の一つで、非常に上品な甘い香りが特徴のアメリカンウイスキーです。

ボトルををざっくり紹介

ウッドフォードリザーブ ウィートは名前の通りウィート(小麦)をにしたウイスキーで、ウッドフォードリザーブ蒸留所が製造しています。
原料構成比率は小麦52%、コーン20%、大麦麦芽20%、ライ麦8%となっています。

同蒸留所からはマッシュビル(材料構成)を変えたシリーズとして、
コーンが72%使われているウッドフォードリザーブ
モルトが51%使われているウッドフォードリザーブ モルト
ライ麦が53%使われているウッドフォードリザーブ ライ
の3種類も存在します。

ウィート以外は飲んだことがありどれも美味しかったので、今回のウィートも期待しています。

テイスティング

ストレート
香:シナモン、バナナ、アーモンド、キャラメル、樽
味:酸味のあるチェリー、プラム。ハーブ
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ロック
香:キャラメル、ハーブ、樽、バナナ
味:スパイス(ハーブ、シナモン)を強く感じる。甘さが抑えられ非常にスパイシー
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ハイボール
香:黄色い花、樽、シナモン、クローブ
味:バニラっぽい甘さ、少々ウッディな酸味
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香り、味ともにバナナや樽、キャラメルの甘さと、ミント、シナモンのスパイシーさが主体となっています。
ロックにすると甘さが抑えられてしまうので、ストレートが私の好みです。

感想

ウィートウイスキーといえば小麦由来の優しい甘さが特徴ですが、今回そういったニュアンスはあまり感じ取れませんでした。
スパイスに紛れてしまったのでしょうか…もっと鼻と舌を鍛えたいところです。

とは言え今回のボトルも非常に美味しく、甘くスパイシーな香りは永遠に嗅いでいられます。
やっぱりウッドフォードリザーブは最高ですね。

マッシュビルを変えた4種の中ではコーンをベースとしたノーマルが、甘味が1番強くて好きでした。
この他にも、ダブルオークドやマスターズコレクションは飲んだことがないので、近いうちに飲んで最推しを決めたいですね。

ドラムラッドさんのラフコーストが美味しすぎた

タイトル通り。めちゃくちゃおいしかったです。

軽く説明

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公式サイトより引用
先日ドラムラッドさんのラフコーストを量り売りで購入しました。
以下、このボトルの詳細です。

若い今の原酒の様々な可能性をリーズナブルな価格帯でお届けする「The Age of Innocence」でご案内いたします。

蒸溜所名は非公開、さらにノンビンテージでもありますが、弊社オリジナル商品として「Rough Coast(荒れる海岸)」の名を冠しまして、今後、不定期ではございますが、樽のサイズや種類を変えてバッチ・シリーズでリリースしていくボトルのファースト・バッチとなります。

赤ワインカスク由来のタンニンを伴ったウッディさと酸味のある香味、若い原酒由来のシャープでホットなスパイス感、スモーキーさが溶け合いながら絶妙な厚みをもたらしてくれます。

引用: https://www.bar-times.com/contents/92481/

大まかな特徴としては、
アイラ島のどこかの蒸留所
・使われているのは若い原酒
・赤ワインカスク熟成
・アルコール度数は54.5%と高め
といったところです。

テイスティング

DRAMLAD "THE AGE of INNOCENCE"ROUGH COAST Islay Single Malt Batch1

出汁っぽい旨味のあるピート。ラガヴーリン
ブドウの甘酸さ。レーズンではない。

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ラフコースト

ピートから出汁っぽさを感じたのでラガヴーリンの原酒と予想。 若い原酒のわりに荒々しさは感じませんでした。
アードベッグの5年はウィービースティーの名前通り、野獣のように力強いピートでしたが、 さすがアイラの巨人というべきか、若くてもどっしりとした落ち着きを感じます。

赤ワイン熟成のおかげでブドウのような甘みと酸味があり、 それがピートや高めのアルコール度数とマッチして非常においしいです。

いくら欲しくとも

非常に美味しかったラフコーストですが、すでに売り切れて買えません…
限定312本、発売から半月以上たっていますし、何よりドラムラッドさんからの販売ですからね。
(シズタニエンさんのyoutubeはいつも見てます。)
今回飲んだのはバッチ1ですし、バッチ2を気長に待ちます。買えるといいな。

樽に目を向けたアイラウイスキー飲み比べ 

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次に買うウイスキー


最近順調にウイスキーを空け進め、今手元にある瓶はミニボトルも含めて4本に。
新しいボトルは何を買いましょうか。

今まではほぼ直感で買うウイスキーを決めていましたが、今回は飲み手としてのステップアップのため、
樽に注目して何を買うか考えることに。

ウイスキーの熟成には主にバーボン樽とシェリー樽が使われ、
それぞれの樽で熟成させた原酒をブレンドすることで様々な個性を持ったウイスキーが作られます。
そこで、バーボン樽原酒のみ、シェリー樽原酒のみ、バーボン+シェリー樽原酒の3パターンのウイスキーを実際に飲み比べて、
違いや好みを探っていこうと思います。

今回飲むのは
ボウモア 12年
ラガヴーリン 16年
ラフロイグ 10年
アードベック ウーガダール
の4本です。

次に買うボトルの参考にするため、今回はアイラ尽くしです。
樽とピートが組み合わさるとどうなるのか期待。

テイスティング

Bowmore 12 year old
ボウモア 12年
樽構成:バーボン+シェリ

香味: 磯、油性マジック。わかめ。みかん。
口に入れるとクリーミー。時間経過で柑橘系の甘さ強まる。
ピートというより磯。後味は甘いが余韻は長くビター。

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ボウモア 12年

まずは定番のボウモアからです。
ボウモアの樽構成はバーボン樽65%、オロロソシェリー樽35%とのこと。
口に入れた時のクリーミーさはバーボン樽由来でしょうか。ピートは煙たさではなく磯っぽさを強く感じ、頭の中にワカメが浮かびました。
柑橘系の甘さも相まって非常に落ち着く美味しさ。


Lagavulin 16 year old
ラガヴーリン 16年
樽構成:バーボン+シェリ

香味: 磯2出汁8な旨みを感じるピート。時間経過で塩キャラメル。余韻長くピート。

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ラガヴーリン 16年

ボウモアと同じくバーボン+シェリーの組み合わせですが、シェリー樽原酒は1割ほどで残り9割はバーボン樽の原酒を使っているとか。

16年熟成なので粘性もありオイリーな口当たりでした。

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旨みを感じる出汁のようなピートにリッチな酒質が相まって、非常に美味しいです。


Laphroaig 10 year old
ラフロイグ 10年
樽構成:バーボン

出汁的ピート。薬品。バニラの甘さと塩

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ラフロイグ 10年

バーボン樽熟成のアイラといえば真っ先にラフロイグを思いつきました。
想像よりピートの薬品感が穏やかでしたし、塩気や樽由来のバニラ的甘さがとても美味しかったです。
(しかしながらあまりにも薬品感が薄いというかラガヴーリンっぽいような…?グラスが洗いきれていなかったのでしょうか。)


Ardbeg Uigeadail
アードベック ウーガダール
樽構成:バーボン+シェリ

香味:燻製混じりなピート、奥に細くレーズン。
レーズンの甘さ、アードベックの甘さ、ピートが絶妙なバランス。
余韻非常に長くピートとレーズン。

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アードベッグ ウーガダール

飲む前に気づいたのですが、ウーガダールはバーボン樽+シェリー樽構成でした。シェリー樽の特徴が強く出ているということでシェリー樽代表としますが、次回以降は要確認です。

アードベッグは昔から好きですし、シェリーとピートの組み合わせも大好物。絶対美味しいやつだ、と思っていて予想通り。
煙たいピートとシェリーの甘味が口いっぱいに広がりますが、絶妙なバランスで互いを引き立て合っています。
カスクストレングスらしいパワフルさで非常に美味しい。

感想

ボウモアってこんなに美味しかったのか。
正直、飲む前の本命はウーガダールでした。
ネットの評判、IWC(International Whisky Competition)の1位獲得、アードベック+シェリー樽という外れようのないスペック。
実際ウーガダールは爆発級に美味しかったです。

しかしながら、ボウモアは磯を感じる心地よいピート、柑橘系の甘さ、クリーミーさが非常に綺麗にまとまっていて、飲んだ瞬間に美味しさがしみ込んできました。

あまり期待していなかった分の反動ということもありますが、美味しさに軽く感動。一家に一本ボウモアの時代。

今回の飲み比べ、樽構成に関して新しい発見は出来ずじまい。
バーボンとシェリーの比率を見るより、バーボン樽熟成に限定して1stフィル、2ndフィルやリチャーの有無による香味の違いを飲み比べるほうが新しい発見はあったかもしれません。

というかノンピートタイプのウイスキーで比べるべき。次回はそうしましょう。