ミニボトルのススメ
バーに行けない
緊急事態宣言が延長に延長を重ね、いつ解除されるか見当もつかない。
ニュースを見ていれば仕方ないと諦めがつきますが、それでもやっぱりどこかに出かけたい。というかバーに行ってウイスキーを飲みたい。
バーに行けばいろんなウイスキーを試せるのに。
どうやってウイスキーを楽しむか
気になるボトルは何本かありますが、全部買うのはお金がかかりますし好みに合わなかったら飲み切れる自信もない。
かといって量り売りって気分でもない。
どうするかなーと酒屋を散歩していたら、こんな可愛らしいものが。
ミニボトルの存在をすっかり忘れてました。200mlくらいなら好みじゃなくても飲み切れますし、何より可愛い。
他にも何種類かありましたが、飲んだことのないこの2本をお持ち帰りです。
テイスティング
まずはブルイックラディから
bruichladdich the classic laddie
ブルイックラディ ザ・クラシックラディ
香味:フルーティ。ピートは感じない。
時間経過でさらに華やか。りんご・もも。潮
非常に目を引くボトルデザイン&アイラ島のウイスキーなのにノンピートということで前々から気になっていました。
フェノール値が3~5ppmと聞いた覚えがあり、完全なノンピートではないのかも…?
飲んでみて、とってもフルーティーです。
桃のような甘い香りでピートは感じられません。時間経過で潮気が感じられ、非常に美味しいウイスキーでした。
お次はグレンキンチーです
GLENKINCHIE 12Year Old
グレンキンチー12年
香味:リンゴ、ハチミツ、麦。非常に甘く華やか。
華やかで麦の甘さも感じられる。いくらでも飲めそう。
3回蒸留は飲みやすいなぁなんて思いながら飲んでいましたが普通に2回蒸留のようです。
ローランドモルト=3回蒸留だと思い込んでましたが、3回蒸留するのはオーヘントッシャンくらいらしい。
おススメなのが水割りで、非常に甘くて飲みやすい。
シーバスリーガルっぽいなーと思いながら、あまりの飲みやすさに2晩経たずに1本飲み切ってしまった。
感想
今回いただいた二本とも、華やかな甘さで非常に美味しかったです。
ウイスキーを飲み始めた頃はピートが効いたものやバーボンなど、ガツンとくる味を好んで飲んでいましたが、最近は軽く華やかなウイスキーも美味しく感じられるようになりました。
グレンキンチーが美味しかったので、次は同じくローランドモルトを飲み比べてみたく思います。
ミニボトルでウイスキーを楽しむのも良いですね。
フルボトルより気軽に買えますし、量り売りと違ってボトルを見ながらお酒を楽しめます。
特にクラシックラディは小さくて可愛い。
なお、ミニボトルを楽しむなら開栓時は気をつけてください。通常よりコルクが細いので、間違って捻るとすぐ折れます。 開ける時は真っ直ぐ栓を抜きましょう。
アードベッグデーを祝した飲み比べ
アードベッグスコーチを求めて
限定という言葉は非常に魅力的で、それはウイスキーにも当てはまります。
毎年6月の第1週に行われるアードベッグデーでは、年ごとに異なるコンセプトの限定ボトルが発表されており、2021年はアードベッグ スコーチの発表がありました。
ウイスキーを飲み始めて初のアードベッグデーであり、アードベッグファンとして手に入れなければ!
…なんて思っていましたがさすがは限定ボトル。酒屋では全然見つかりません。Twitterでの購入報告が羨ましい。
バーで飲もうにも6月は緊急事態宣言の真っ最中。飲食店の酒類提供が禁止されているため、どのお店も臨時休業でした。
バーで
飲みたい気持ちを抱えたまま日々は過ぎ、ついに宣言の解除。
ちょっと緊張しながらバーに行き、マスターにスコーチがあるか尋ねたところ、「ありますよ」との返答が。
やっと飲める!というワクワクと共に、せっかくなら歴代の限定ボトルも試してみたいと思い、アードベッグデーを祝した飲み比べをすることにしました。
いざ飲み比べ
飲み比べをするなら基準が必要ということで、まずはアードベッグの10年から頂きました。
アードベッグ 10年
香味:ピートと砂糖っぽい甘さ。香りは強いが味わいにクセはなく、酒質が軽めで飲みやすい。時間が経つとクリーミー。
舌にまとわりつく感じ。余韻も軽くピートと甘さが残る。
10年は安定して美味しいです。世間で言われるより飲みやすく感じるのは、私がピートの香りに慣れたからでしょうか。
基準は作ったということで、待ちに待ったスコーチです。
アードベック スコーチ
Ardbeg Scorch
香味:ピート香は10年より弱め。グラスに注いで10分程度置いておくと、ピートの中の薬品ぽさが弱まり、燻製のような香ばしさがメインになる。味わいは甘さと塩っぱさ。
余韻にふわっとタイヤ、ゴム感。
10年は甘さを強く感じましたが、スコーチはそこに燻製のような香ばしさが加わっています。
塩っぱさも感じたのですが、公式のテイスティングノートやネット上の感想を見る限りそのような記述が無いので、他のニュアンスと勘違いしているんだろうなと思います。
(上の記事はニューポット香とピート香を混同してたなって記事です。よければご覧ください。)
香りを正露丸と例えられがちな10年に対し、燻製香を強く感じるスコーチは、多くの人にとって飲みやすいアードベッグだと感じます。
目当てのスコーチは味わうことができましたが、他のアードベッグデー限定ボトルも飲んでみたい!ということで、アードベッグ ブラックをいただきました。
香味:弱めなピート香。甘いが10年のような平たい砂糖的な甘さではなく、立体的で舌に残る果物的甘さ。
時間経過で塩っぱさ。
こちらは2020年のアードベッグデー限定ボトル。
ニュージーランド産ピノノワールの赤ワインの樽で熟成されています。
ニュージーランドは人より羊の方が多いということで、
blaaa(羊の鳴き声)とblack(黒)を掛け合わせてこの名前に。
いつもは緑色なボトルが今回は真っ黒です。
赤ワイン樽の影響か、フルーツっぽい甘さがメインでした。ピート香は弱めに感じます。
このあと2本頂きましたが、そちらはアードペッグデー限定ボトルではなくアードベッグコミッティー限定ボトルです。
コミッティーの会員には無料で誰でもなれます。私もこの記事を書きながら入会しました。
なお、会員になったからといってこれらのボトルが買える保証はありません。手に入れるには激しい競争に勝ち抜く必要があります。
アードベッグ スーパーノヴァ 2019
Ardbeg SuperNova 2019
香味:ふわりと油性マジック。口に含むと暴れる10年。
甘さとピートが強めだが、アルコール度数が53.8%なので納得。口への刺激が強い。
強化版アードベック10年という印象です。スーパーノヴァは、通常50PPMのアードベッグのフェノール値を更に高めたスーパーヘビーピーテッド仕様が特徴とのこと。高めなアルコール度数と相まって、甘さやピートの刺激を強く感じました。
今回いただいたのは2019年モデルですが、2010年モデル、2014年モデルなど今までに何度かリリースされているみたいです。
そして最後はArrrrrrrdbegです。rは7個で読み方はアーーーーーーードベッグ。
アードベッグ アーーーーーーードベッグ
Ardbeg Arrrrrrrdbeg!
香味:色は少し薄め。香りは10年と同じ系統。ピート。時間経過で香りにフルーティが追加。
味わいはBlaaackよりフルーツっぽく立体感が増した。時間経過で溢れるミックスフルーツ。
美味しいです。アードベッグってこんなにフルーティーになるんですね。今回いただいた中で1番好き。Arrrrrrrdbeg!は、アードベッグの蒸留所長かつコミッティーの会長でもあったミッキー・ヘッズさんの退任記念で作られたとのことで、これだけ美味しいのも納得です。
満足
一度にこれだけ飲み比べたのは初めてでしたが、それぞれの違いを感じられたことが嬉しいです。多少なりとも舌の成長を感じつつ、個々のボトルがどのような比率でブレンドされているのかレシピを見せてほしいです。何種類の原種が使われているんでしょうか。
アードベッグの10年はいつも1杯飲んで満足してしまうのですが、スコーチは2杯目を飲みたくなるような、飲み疲れしにくいウイスキーという印象でした。
燻製に近い香りということで、体が違和感なく受け入れてくれるんでしょうか。そもそものピート香が弱い可能性もありますが。アードベッグが苦手な人でも、これなら飲めるかも。
また今回の飲み比べで、塩っぱさ(ブリニー)を他の何かと混同している可能性が出てきました。燻製からベーコンやソーセージを連想して、それが塩っぱさに繋がったのでしょうか。
塩っぽいウイスキーといえばアイランズモルトが有名なので、次バーに行くときに勉強として飲み比べてみようと思います。
SMWS インチガワー21年&スペイバーン13年
ウイスキー飲み比べ
京都洋酒研究所さん(@Kyoto_WaSLab) から、数量限定の飲み比べセットを購入しました。炭っぽい味が特徴的なウイスキー達とのことですが、どんな味なんでしょうか?非常に楽しみです。
セット内容
- SMWS 18.25 Inchgower 21yo 85.01-06.06
- SMWS 88.8 Speyburn 13yo 89.01-02.10
SMWS (The Scotch Malt Whiskey Society)はボトラーズの会社名で、18.25や88.8は製品に割り当てられたコードを表しています。(18がインチガワー、25はSMWSにおけるインチガワーの25番目のリリース)
ボトラーズは名前が長い印象があるので、SMWSの88.8と言うだけで何を飲んだか伝わるのは楽ですね。
テイスティング
18.25 インチガワー21年
色:ゴールド
香:麦、ほんのり石鹸、ミルクキャラメル。余韻で炭
味:麦の甘み、塩キャラメル、ほろ苦い
88.8 スペイバーン13年
色:カーキ(or ペール・ゴールデン・ロッド)
香:塩、メロン
味:イチゴミルク、塩
感想
18.25 インチガワー
炭っぽさは後半にかけて感じられましたが、正直あまり分からなかったです….ピートに近いのかと思っていましたが、苦味は感じるもののピートとは違う印象です。またグラスに注いで間もない頃、ふわっと石鹸のような香りも感じられました。麦の甘味やキャラメルのコッテリ感など、非常に甘くて美味しかったです。
88.8 スペイバーン
こちらも炭っぽさは感じられませんでしたが、飲んだ瞬間に押し寄せるイチゴミルクキャンディに思わず笑ってしまいました。研究所の所長さんのテイスティングコメントに不二家ミルキーの千歳飴のピンクの方(イチゴミルク味)
と書いてあったので構えてはいたのですが、本当に言葉どおりでしたね。白州のリンゴくらい分かりやすかったです。
他にも潮気だったりメロンのような甘さと青っぽさも感じられる、楽しいウイスキーでした。
注意書き
京都洋酒研究所さんは、もともとオールドボトルばかりを扱う関係上ほとんど1点ものです。ボトルが飲み尽くされると終売となってしまうためメニューも公表されてしていません。そのため私が今回購入したウイスキーは、実店舗に行っても飲めない可能性があります。
ミズナラ樽熟成は白檀の香りを生むのか
ミズナラ樽と言えば
ウイスキーの熟成には木樽が使われ、採れる地域によっていくつかの種類が存在します。その中で、日本独自の樽材といえばミズナラ樽ではないでしょうか。
ミズナラ樽で熟成されたウイスキーといえば響、シーバスリーガルミズナラが有名ですが、それらの特徴的な香りとして白檀という香木の香りが挙げられます。
ということで、実際の白檀の香りと比べてみて、これらの話が本当か確かめてみようと思います。
香りサンプル
白檀の香り
Amazonで550円で購入した、白檀の香りのお線香を参考にします。
ウイスキー
シーバスリーガル ミズナラ 12年にしました。
検証に使うだけならハーフボトルでいいのですが、水割りが美味しいという評判を聞いてフルボトルを購入しました。
最近は水割りにハマってます。
検証開始
白檀の香り
まずはお香から。火災報知機が鳴ると困るので、キッチンの換気扇の下で火をつけます。
お婆ちゃんの家やお寺のような落ち着いた香りで、上品なお線香のイメージそのままです。
ウイスキー
次にウイスキーを飲んでいきます。4:6の濃い目の水割りです。
美味しい。甘くすっきりとして非常に飲みやすいです。評判は知っていましたが想像以上で、いくらでも飲めてしまいます。
ですが肝心の白檀の香りはするような…しないような…
香りを嗅いだ直後なのでうっすらと感じられましたが、何もなければ気付けそうにありません。ストレートでも試しましたがはっきりとは分かりませんでした。
感想
今回の検証ではミズナラ樽熟成は白檀の香りを生むとは言い切れませんでした。検証の改善点としては、
などが考えられます。
1つ目に関して、私の中で
白檀=高級な線香の香り
という図式が成り立っていますが、お線香を燃やしてお線香の香りがするのは当然です。木の状態だと香りの印象が変わるかもしれません。
2つ目に、ウイスキーは開栓直後に閉じていた香りが、開栓後空気に触れてじっくりと開いてくることがあります。2週間程度たってから再び香りを嗅ぐと、新たな発見があるかもしれません。再来週あたり確認してみようと思います。
3、4つ目は…いつか試します。
白檀の香りは非常に落ち着く香りなので、お線香だけでも試してみてはいかがでしょうか。
グレンファークラスのプチ縦飲み
ウイスキーの縦飲みをしたくなって
ウイスキーを飲んだり読んだりする中で縦飲み(垂直飲み)という単語を目にします。
同じ蒸留所の熟成年数が異なるウイスキーを飲み比べることで、蒸留所の特徴であったり樽や環境が熟成にもたらす影響を五感で感じられるとか。
今の自分がどこまで出来るか分かりませんが、面白そうなのでやってみようと思います。
購入したもの
今回はグレンファークラスの10年、12年、105が各50mlずつ飲めるセットを購入しました。
縦の幅がかなり狭いので、プチ縦飲みとでもしましょうか。10年と12年を比べて2年分の変化を感じられたらいいなとか、グレンファークラスの特徴を掴みたいなとか、そんなことを考えながら飲んでいきます。
テイスティング
グレンファークラス10年
色:ゴールド
香:乾いたレーズン、黒糖、ハチミツ、花、カラメル
味:熟した果実、レーズン、ピート
グレンファークラス12年
色:淡いゴールド
香:乾いたレーズン、干し草、ハチミツ、杏
味:渋みを伴う甘み。レーズン?シェリー?
グレンファークラス105
色:ブラウン
香:甘いレーズン、カラメル、ハチミツ
味:甘く濃いレーズン。
感想
10年と105は非常に甘く、ハチミツというより黒糖やカラメルのように感じました。また12年は甘さが抑えられ、代わりにシェリーっぽさというか、レーズンに干し草を加えたような渋みのある味わいでした。
10年で感じたピートを12年では感じられなかったり、代わりにシェリー感が増していたりと2年で結構変わるものですね。
あくまで年数表記は最も若い原酒の年数ですから、2年でピートが大人しくなったというよりは、ブレンドされた原酒の比率が変わったことに原因がありそうです。
今回は10年と12年でだけでしたが、さらに15年、17年と飲み比べた変化も味わってみたいものです。フレンファークラスは40年物までありますから、縦飲みが楽しみやすい銘柄ですね。
ところで
今回の感想でシェリー感という言葉を使っていますが、私はシェリー酒を飲んだことがありません。
以前ダルモアを飲んだ時、テイスティングコメントにあったどっしりとしたシェリー感という言葉から、この干し草とレーズンを合わせたような香りがシェリーなのかと記憶しているだけです。
今回の飲み比べで、自分が感じた香味を正確に表現するために、本物のシェリー酒を飲む必要があると感じました。他にもフィノ・オロロソなどが、空き樽としてウイスキーの熟成に関わっているので、合わせて飲んでみたいですね。
京都洋酒研究所さんのウイスキー飲み比べセット(C.C.シェリーカスク+α)
ウイスキー飲み比べ
京都洋酒研究所さん(@Kyoto_WaSLab) から数量限定の飲み比べセットを購入したので、感想を残していこうと思います。(掲載許可はいただいております。)
セット内容
- Canadian Club Sherry Cask 8yo 41.3%
- DT BATTLEHILL Ben Nevis 99-05 6yo 43%
- DT BATTLEHILL Aberlour 95-04 9yo 43%
これらが各30mlずつのセットで1800円(送料無料)でした。しかも全てオールドボトル。
これかなり安いのでは…?
なお執筆時点ですべて売り切れています。
テイスティング
ベンネヴィス(写真忘れ)
色:ゴールド
香:レーズン、酸味、ヨーグルト、渋めなレーズン。
味:酸味がメイン。時間経過で麦やウエハースの甘みだんだん強く。
C.C.シェリーカスク
色:ダークブラウン
香味:ラム酒っぽい、シェリー感
アべラワー9年
香味:リンゴ、石鹸、芳香剤、時間経過で若い青りんご。
感想
ベンネヴィス
ベンネヴィスのテイスティングコメントにあった、冷たい白カビ系(ソシソンやカマンベールの表面の香り)という文言に惹かれました。
そんなウイスキーまだ飲んだことがないのでぜひ飲んでみなくては!と今回のセットを購入したものの、ヨーグルトっぽい香りまでしか感じられず、カビっぽさはまだ分かりませんでした…
しかしながら、今まで意識できていなかった麦の甘みが感じ取れるようになったのは成長かなと思います。 今まではハチミツ、バニラ、フルーツ系しか分かってなかったです。
C.C.シェリーカスク
ロンサカパ センテナリオ23年に似てました。
これラム酒じゃない?ってくらい香り、味わい共に甘かったです。後味はウイスキーでしたけど。
ウイスキーでシェリー樽熟成と言えばダルモア、グレンファークラス、マッカランが思いつくのですが、それらのどれとも違うシェリー感でした。
アべラワー9年
アベラワーは以前飲んだ12年物が、非常に濃い甘さのリンゴを感じた記憶があり、今回の9年物もリンゴをしっかり感じました。
時間経過で甘さやリンゴと共に、石鹸ぽさも開いていきます。
京都洋酒研究所さんについて
詳しいことはリンクからTwitterの方を読んでいただければと思いますが、
店主さんの趣味が詰まった、オールドボトルでいっぱいのお店みたいです。
以下、ブログの掲載許可を頂いたときの、今回の飲み比べセットに関するメッセージを掲載いたします。
ただ、情熱価格第三弾で出したセットはお店では出さないボトルばかりでしたので、 実店舗に行っても飲めないと言うことを記事中に記載いただけますと大変助かります。もともとオールドボトルばかりを扱う関係上ほとんど1点ものなので、そのボトルが飲み尽くされると終売となってしまいますので、メニューも公表をしていないのです。どなたかのSNSを見てあれが飲みたい、と来られてももう無いことも多く、お互い悲しい思いをするのをできるだけ避けるためです。
今回私が頂いたウイスキーはもうお店で飲めないかもしれません。
そこだけご了承ください。
もっと私がウイスキーに詳しくなったら、実店舗にお邪魔してみたいですね。
ピート香とニューポット香を飲み比べて確認したお話
以前バーで
以前アナンデール3年をバーで頂いたとき、強めにピートを感じたのですが、ボトルに書かれたテイスティングノートにピートの文字はありませんでした。
マスターに尋ねたところ、
「ニューポット感(焼酎っぽさ)の方が感じられるような。 どちらも口に入れたときの刺激が強いので、2つを混同しているのかもしれない」
との返答。
確かに
私はよく、家でアードベッグ5年を飲む。これはピートが強く効いている所が好きなんですが、熟成期間が5年と短めであり、私がピートと感じていた香りの中にニューポット感が混ざっていてもおかしくない。今度確認せねば。
という出来事が発端で、今回は
- カリラ15年 アンピーテッド(アイラ)
- カリラ12年(アイラ)
- ドーノッホ ニューメイク 2018(ハイランド)
の3種類を飲み比べました。
熟成年数は違いますが、同じシリーズのピート・アンピートを比べれば、違いからピートが感じ取れるはず。そのうえで未熟性のニューメイクスピリッツを飲めば、ピートとニューポット感を識別できると考えました。
テイスティング
カリラアンピート15年
香り:ハチミツ、リンゴ、干し草?
味わい:ハチミツ、リンゴ、潮気
カリラ12年
香り:ピート、ほんのり磯っぽい
味わい:ピート、ハチミツ、リンゴ、潮気
ドーノッホ ニューメイク
香り:焼酎、わかめ
味:焼酎
まとめると
カリラ
カリラ2種はハチミツやリンゴといった華やかな香味が共通しており、12年の方はそれらをピートが包んでいるといった印象で、この時感じたピートと自分のイメージするピートが似ていたことに少しホッとします。
ドーノッホ
ドーノッホのテイスティングはすみません。ニューポット感、というか焼酎っぽさが強すぎてほかの香りが分かりませんでした…ネットだとワクシーとかフルーツとか言われてます。
ただその香りから、私がアードベッグ5年で感じていたピートと似通ったものを感じました。やっぱりニューポット感とピートを混同してたみたいですね。
余談ですが、ドーノッホ蒸留所は発酵時間が7~10日と一般的なウイスキーの2倍以上の時間をかけています。発酵時間が長いと酸味が強いもろみが生まれ、結果としてすっきりしたウイスキーになるとか。
おまけに
今回の目標であったピートとニューポット感の嗅ぎ分けは達成できました。最後に締めとしてグレンアラヒーがあるか尋ねたところ、
「ボトラーズならありますよ」
とのことで
ウイスキーファインド JAZZ グレンアラヒー12年[2004]
香味:初めはアルコール感強いが時間経過で柔らかく。甘くて濃い。杏?アプリコットのような甘さ
ラベルがめちゃくちゃカッコいい。そしてジョジョっぽい。 初グレンアラヒーがボトラーズでも良いのかなんて思いながら、アプリコットとかプルーンみたいな、濃くて甘いウイスキーでとても美味しい一杯でした。ぜひオフィシャルも飲みたいですね。
次はハイランドパークで内陸系ピートを飲んでみるか、ハチミツ・カラメル・麦・砂糖といった甘さの質を比べてみたいです。